ウエストランド井口が思う、昨今の芸人の“見立ての甘さ”とは?(お笑いナタリー)

情報販売ビジネス講座「プロモーター基礎」をつくった鈴木 達の真実!ネタバレとレビュー

鈴木 達さんがつくった
情報販売ビジネス講座「プロモーター基礎」がいろんな意味で話題?!だけど・・・
いったい真実はどうなんだろう??(知りたいです)

出典元:お笑いナタリー

ウエストランド井口と構成作家・飯塚大悟が毎月のお笑い界の出来事を勝手に振り返る連載「今月のお笑い」。9月はお笑いファンをざわつかせたあれやこれやの話題から、大会史上初の敗者復活戦も楽しみな「キングオブコント2026」への期待、数々の芸人を救ってきた「有吉の壁」(日本テレビ)のレギュラー放送終了などについて語る。

【写真】前回ゲストのドラマ☆麺ナルちゃんと井口

構成 / 狩野有理

ヘッダーイラスト / 清野とおる

※取材は9月27日に実施。

■ 「チャンスの時間」のナルちゃん

井口 今月はなんですか? ドラマ☆麺ナルちゃんの話ですか?

飯塚 なるちゃん心配だよね。(元わらふぢなるおの)口笛なるおさん。

井口 そっちのなるちゃんのほうが心配ですけど。前回ナルちゃんがゲストに来て、直後に「チャンスの時間」(ABEMA)で話題になりましたね。

飯塚 話していたようなことが起きてしまったね。すでにいろんなものを背負わされてしまっている。

井口 言った通りになるの早すぎません? ナルちゃんに言及する人がいる一方、「永野や井口は……」勢が出てきて、それに対して「いや、井口もおかしいだろ」と返している人もいて、僕、家にいるだけで叩かれてるんですよ。勘弁してくれ!

飯塚 なんにもしてないのに(笑)。YouTuberがバラエティに出たときに、「だからテレビって嫌なんだ」となってしまうファンの反応に近いのかなと思った。

井口 まあ前も言いましたけど、まだナルちゃんは2年目ですからね。2年目にしてはがんばっているけど、もちろんうまくはできないところもあるわけで。僕が2年目のときなんかもっとめちゃくちゃなことを言っていましたから。

飯塚 僕は逆に、ドラマ☆麺がテレビに出るたびに毎回論争が起きたらいいと思う。こういうのは止まらないから。毎月起きるなら今回過剰に騒いでいた人も飽きてくるだろうし。

井口 あとは、番組側がどれだけ「出てください」と言って出たのかは視聴者にはわからないじゃないですか。例えば、「テレビ出たくない」と言っているゆにばーす川瀬名人が賞レースのファイナリストになって「面白いから出てください」と何度も言われて出たとして、「だからテレビ嫌やねん!」はわかる。でも観ている人からしたらどれだけドラマ☆麺が求められて出たかもわからないし、「じゃあ出なければいいじゃん」で終わっちゃうから、そのへんの言葉選びをちゃんとしておけば違う反応になったかもしれないですね。言葉選びというか、テクニックというか。

飯塚 そうだね。そのあたりは単純に出演者みんながちょっとずつ噛み合わなかっただけだろうし、サツマカワRPGが「マルコポロリ!」(カンテレ)に出たときにボロクソにされたのに誰も騒いでくれなかったってXに書いていたけど(笑)、そんなことはよくあることだし、むしろ全然優しいなとすら思った。

井口 だから、もうちょっと長い目で見るのが一番いいと思います。前回の取材でどの番組でも相方のしょせのほうを共演者たちがイジるっていう話の流れで、僕は別に見た目についてはなんにも思わないからイジらないし、面白ければ格好とかメイクとかはどうでもいいという話をしたと思うんですけど、イジったらイジったで地獄みたいなことになって(笑)。まあ、それが今回たまたまうまくいかなかっただけっていうことですよね。

飯塚 そうそう。単純に、まだ返しの部分では力不足だったとか、噛み合わなかっただけで。本人も「危険すぎる人間だから、わかりやすいようにこんなメイクしてる」って自分でネタにしていることでもあるから、みんなで面白いものを作れたらよかったよね。「ヤバい人間だからヤバいメイクして何が悪いんですか!」って認めながら抗うパターンもあったと思う。

井口 そうですね。これは男性だから、女性だからとか一切関係なく、お笑いの話として、うまく返しができなかった、面白い感じにならなかった。ただ、2年目としてはすごい優秀。それでも今回みたいな場面でうまい絡みができるかって言ったらなかなかできないわけで。

飯塚 この件で納得できなかったのは、「タイマン森本」でナルちゃんと共演した森本しんたろう(9月に「トンツカタン森本」から改名を発表)くんが今回共演した千鳥さん、永野さんよりもいかに優れたMCであるかを主張している人がいたんだけど、それはおかしい(笑)。

井口 いろんな人がいて、いろんな中で同じようにウケていかなきゃいけないわけですからね。まあ、それでも本当にテレビに出たくないならまったく出ないでいいですし。前も言ったように、自分がどうなりたいかですからね。

飯塚 「Culture(that)Cultures curated by ラジオ屋さんごっこ」というカルチャーイベントにドラマ☆麺も出ていて、そこでは革命前夜みたいな盛り上がり方をしていた。「ウォー!」って声が上がるみたいな。ハマるところではめちゃくちゃハマる。

井口 そういうところだけでやっていくのも1つの手かもしれないですけど、全部のところで結果を出せることが一番本物というか、そうなっていかなきゃいけないので。まさにこの前、パシフィコ横浜で早坂営業があったんですけど、1公演5000人のお客さんで、客層も「笑点」(日本テレビ)に近いというか大人な方たちが多くて、けっこう若手みんなが苦戦したんですよ。早坂営業って地方に行くと「お笑いライブが来てくれた」というだけでウケる空気があるけど、今回は真空ジェシカすら知らない客層で。かといってロケット団さんやナイツさんはしっかり笑いを取っているわけですから。

飯塚 お笑いファンに向けて仕事する人と、大衆に向けて仕事する人と、ここ数年できっぱり分かれてきた気がする。SNSだとみんなお笑いの話をしてるように錯覚するから、大衆の感覚がわからなくなるのもあると思う。

■ ダウ90000蓮見のしんちゃん

飯塚 アニメ「クレヨンしんちゃん」(テレビ朝日)のダウ90000蓮見くん脚本回が話題になった。「しんちゃん」も観たし、伊集院光さんのラジオ(TBSラジオ)も聴いて、蓮見くんがゲスト出演した「ナイツ ザ・ラジオショー」(ニッポン放送)も聴き、蓮見くんのラジオ(REQ JAM)も聴いたんだけど、「井口くんに失礼だろ」って思った。

井口 何がですか?

飯塚 つまり、井口くんはこれまでずっと「蓮見翔なんて大したことないんだ!」「なんであんな奴が天才みたいになってんだよ!」と言ってきたのに、いつも「まあまあ(笑)」「また井口が言ってらあ」となっていたじゃん。で、今回伊集院さんが言った途端に大事になった。

井口 確かに。僕が言っていることは誰もまったく聞いてくれなかったですからね。何年も前から言ってますよ、こっちは! まあ、先輩方とか、観ている人は知らないのかもしれないですけど、蓮見って言っていい奴なんですよ。「ついに言ったぞ」とかなくて、言えない空気もない。一番言っていい。蓮見や(令和ロマン)くるまって、みんな勘違いしてるかもしれないですけど、めちゃくちゃ言っていい奴ですからね。

飯塚 先輩たちが過剰に気を使って、触れにくい感じを出しすぎてるところもあると思う。

井口 「何がクレヨンしんちゃんだ、調子乗るな!」って言って大丈夫なんだから。「ついに言った」みたいなのがハレーションになってますけど、もともと言っていい奴なので。じゃなきゃ、「どうも。お笑い流行ってません、蓮見翔です」なんてギャグみたいにしないから!(笑)

飯塚 それはある。対面で言えばこうはならなかったかもしれないよね。こういうオファーが来たときって、「自分が書いた意味があることをやらなきゃいけない」と思うと思うんですよ。それをやるためには、1つは毎週楽しみに観ている子供たちがめっちゃ面白いと思うような“神回”をストレートに作る、もう1つは、いかにいつもの「しんちゃん」じゃない、「なんだこれ?」と話題になるものを作るという2つがあると思うんですが、今の時代は後者を取ることが多いような気がしていて。「M-1」の記者会見もそうですけど、裏をやって話題になることの価値がストレートに面白いことより上がっているんじゃないかと。世の中として、まっすぐに面白い話を書くより、今までになかった「夫婦の会話劇」をやったことがすごい、となるのが今の風潮な感じはします。

井口 だから、すごくないんですよ蓮見なんて。何度も言っていますけど、僕のほうがすごいんだから。蓮見はすごくないし、それを言ってもいい。そう言われながら蓮見はやる、僕らは言い続ける。

飯塚 みんなが言えばいいんだ。

井口 そうですよ。なんで僕が言ってるのに全然誰も聞いてくれないんだよ。何度も言ってるのに。もー、勘弁してくれよ。僕らは言う、蓮見はがんばる。それでやっていくしかないですからね。

飯塚 ここまでの話をすごく端的に言ってしまうと、おじさん芸人と若手の新星の対立がみんな大好き(笑)。ナルちゃんの話が終わったらすぐに蓮見くんと伊集院さんの話に移った。

井口 そうですよね。下手すれば、この記事が出る頃にはまた違う話題が盛り上がってるかもしれないし。

飯塚 冷静風にSNSで意見を書いている人は、もう正直に言ってほしい。「私は人の揉め事が大好きなのでつぶやきますが」って。「醜い人間なのでいつもは聴かないラジオの揉めている回だけ聴きましたが」とか(笑)。

井口 奇しくもモグライダーともしげさんが「耳の穴かっぽじって聞け!」(テレビ朝日)で言っていた通りになりましたよ。「炎上したものしかみんな聴いてくれない」みたいな。ともしげさんに正しいこと言われてどうするんだよ! ともしげさんに言い当てられないように生きるしかないんだから。

飯塚 ちょっと話は逸れるけど、蓮見翔の「お笑い流行ってない」っていうギャグで言うと、今年5月に令和ロマンがKアリーナで単独ライブをやって「2万人埋められるんだ、すごい」となっていたけど、Mrs. GREEN APPLEが同じ会場で20公演をやることを発表して、「あ、やっぱりお笑い流行ってないのか」と思った(笑)。令和ロマンって、新しくてカリスマ的な要素もあって、お笑い界のMrs. GREEN APPLEと言っていいと思うんだけど、次元が違った。お笑いでそういう人いないのかな?

井口 そんなことになったらいいですけど、無理なんじゃないですか?(笑)

飯塚 昔のとんねるずみたいに、アイドル的な人気と面白さが両立してないとその領域にたどり着けないと思う。そういうお笑いの本当のスターがもう一度現れるところも見てみたい。

■ 「キングオブコント」でじわじわ浸透するや団

──「キングオブコント2026」の決勝進出者が発表されました。相性はいいよね、蛙亭、元祖いちごちゃん、ザ・マミィ、ジェラードン、ダウ90000、ななまがり、ニッポンの社長、や団、ヤッホイの10組です。

井口 決勝のストレート組はよしもと以外が多いんですね。よしもとはジェラードン、ななまがり、蛙亭、ニッポンの社長。僕としてはやっぱりよしもと以外勢にがんばってもらいたいですけどね。

飯塚 や団が5年連続。すごいよね。この5年でちょっとずつは浸透しているのかな?

井口 本当にちょっとずつじゃないですか? たまに番組でも一緒になるようになってきましたから。でも毎回毎回や団の世話的なことをやるのも嫌なので、いい加減ひとり立ちしてほしいですけど。

飯塚 5回決勝に出て、やっとよしもとの1回分くらいになる。ようやく「中嶋さんってラーメン好きなんだ」とかも浸透してきてた。

井口 そのくらいじわじわやっていくしかないですからね。

──井口さんの仲間で言うと?

井口 や団、ザ・マミィは早坂営業で一緒になるし、ダウ90000も昔から知ってますから。

飯塚 早坂営業が盛り上がってほしいもんね。優勝したら元祖いちごちゃん、ヤッホイも早坂営業メンバーになるかもしれない。

井口 リニアが早坂営業に来るようになって、すごいうれしそうにしてますよ。よかったよかった。ああいう、「うれしいっすわ」ってすぐ言う人はいいですよ。

飯塚 ヤッホイは「ツギクル芸人グランプリ」ファイナリストでもあり、相性はいいよねは「ツギクル」優勝者。

井口 相性はいいよね、本当に誰も身近な芸人仲間が一緒になったことがないんですよ。普段めっちゃ飲みに行っている人も「(相性はいいよねとは)1回も飲んだことない」と言うくらい。

飯塚 実力派とされていなかった2人が今のコンビを組んでから急成長して。本当にまっすぐ、コントとして面白いことを追求しててすごいと思う。

井口 本当に相性がよかったんでしょうね。ずっとくすぶっていた2人が組み直しているんですもんね。

飯塚 ジェラードンはコンビになってから初めての決勝進出。前回は肉離れで準決勝を欠場していた。

井口 そのへんのストーリーもありますね。

飯塚 ななまがりは10年ぶりの決勝。

井口 そんなに空いているんですね。何度も行っているような気がしますけど。

飯塚 ななまがりはあらゆる賞レースに出ていて、「THE SECOND」「R-1グランプリ」「ダブルインパクト」の決勝に行っている。ネタ数もたくさんあるし、ネタマシーン。普通はこんなに全部の賞レースには出られない。

井口 「30-1グランプリ」も2回優勝しましたしね。賞レースって本当に疲弊するから、嫌にならずにやり続けてるっていうのはすごいです。

■ 決勝進出者はすぐ発表してほしい

──飯塚さんは準決勝を会場でご覧になったんですか?

飯塚 観ました。「キングオブコント」の準決勝はお笑いライブとしてかなり最高ランクに面白いと思うんですが、会場の空気は特殊ではありますね。追い風が吹いている人と吹いてない人の差があるなって感じました。例えば常連やベテランにやや厳しい環境だった気がします。そういうのもあるから、シンプルなウケ量というよりは、準決勝に9000円払って来る相当なお笑いマニアのお客さんのウケ量だとは思うんですよね。

井口 決勝でやってみたら……っていうのは全然ありますからね。

飯塚 やってみないとわからないよね。あと、今回は敗者復活戦の国民投票がある。

井口 まあ、投票は委ねるしかないですから。血圧上がりすぎないように気をつけてほしいですね。ムキー!ってなってもしょうがないので。投票になるまでの3人は芸人審査で選ぶんですよね。

飯塚 そうだね。「M-1」敗者復活戦の逆。

井口 なんにせよ、放送されるのはいいですよ。テレビでネタを見てもらえる機会は貴重ですから。

飯塚 ただ、今後そのネタをやりづらくなるから、それぞれの考え方はあるだろうなと思う。敗者復活戦は辞退することもできるっていうルールだから、辞退している人もいる。

井口 そうなんですね。

飯塚 マヂラブは敗者復活戦を辞退したってラジオで言っていた。

井口 まあ、出るからにはめちゃくちゃ見てもらったほうがいいですよね。「M-1」は敗者復活戦も相当意味があるわけですから。それくらい注目されるといいですけど。

飯塚 それと、「キングオブコント」は決勝進出者をすぐ発表したほうがいいと思います。

井口 本当にそうなんですよ。ラジオとかライブでガン無視されているから。

飯塚 知らないフリしないといけないからね。

井口 本人たちも言えないし。いろんな事情があると思いますけど、いち部外者としては思いますね。

飯塚 出場者的には早く発表されるに越したことはないからね。一番キツかったと思うのは、当日までシークレットになっていた2018年と2019年。あと地味によくなかったなと思うのは、「THE W」で準決勝の1カ月後に発表っていう年があった。さすがに長すぎる。

井口 やっぱり選ばれた瞬間が一番盛り上がるから、本当はすぐ言いたい。早めに発表になってほしいですね。芸人的にもファイナリスト期間が長いほうがうれしいんだから。

飯塚 あと思ったのが、記者会見で蓮見翔が優秀だった。ジェラードンのアタック西本さんが、普通だったら触れないような賞レースウォッチャーの人の話をし始めて、「ああ、それ触れちゃうんだ」とみんなが思っているときにちゃんと蓮見くんが「そういう話をこういう場でしちゃダメですよ」と釘を刺して笑いを取ったり、記者のやや乱暴な質問に正面から返したりしていて、立ち回りが見事だった。

井口 記者会見問題はありますからね。みんな変なこと言うから。ちゃんとやってほしいですね。

飯塚 蓮見くんが変なふうにならないようにしてくれてた。

──「M-1」のファイナリスト発表会見では以前は井口さんが軌道修正してくれていましたよね。

井口 それをやっていかないと。

飯塚 いつか井口くんに発表会見の司会をやってほしいね。「1列に並べ!」「ちゃんと意気込みを述べろ!」って。

井口 キツめに言うしかないですね。

■ 謎番組「お笑い証券取引所」

──井口さんはヤッホイには会ったことあるんですか?

井口 謎の番組(テレビ朝日「お笑い証券取引所」)で初めて会いました。

飯塚 僕も一応携わっているんだけど、謎の番組で合ってるよ(笑)。

井口 TVer配信もないし、なんだったんですか? あれは(笑)。

──MCが上川隆也さんというのも珍しい番組でしたね。井口さんは“お笑いアナリスト”として出演されました。

井口 何人か横並びでいるのかと思ったら、僕だけがアナリストでした。本番前に、上川さんと進行役の弘中(綾香)さんと座って待っていたら、スタッフさんが来て「ヤッホイ(↗↘→)」じゃなくて「ヤッホイ(→↗↘)」が正しい発音だって教えに来たんですよ。以前「キングオブコント」でや団が「や団(→↗↘)」で(キングオブコントMCの)浜田さんを困らせたことがあったので、とにかく決勝では言わないでほしいっていう気持ちでいっぱいですね。

飯塚 でも、生放送のネタ番組っていいよね。出演者も楽しそうだし、リアルタイムで観たくなる。生でネタをやれる機会は「爆笑レッドカーペット」(フジテレビ)の生放送スペシャルとかがない限り賞レースの決勝くらいしかないから、経験としても貴重。

井口 こんな時間(23:15~)にこんな若手が生放送でネタできるなんてないですからね。すごいことですよ、よく考えたら。「アメトーーク!」(テレビ朝日)とかやっているような時間に。

飯塚 上川さんの異常に高い熱量もよかった。

井口 それが面白かったです。真面目に取り組んでいることが面白くて、何より上川さんがよかったですね。お客さんもすごく温かかったので、全員変な感じになることもなく。

飯塚 井口くんの事務所の後輩の上海おこめワールドも出ていたしね。

井口 なんなんだよ、上海おこめワールドって(笑)。知らないです。放送中に上海おこめワールドの話を何回もしましたけど、優しさとかじゃなく、誰が最下位だろうと言ってますからね。たまたまこいつらが最下位だっただけなので。

■ 「THE W」と「漫談王決定戦」

飯塚 ニュース記事で見ただけなので前後の文脈はわからないけど、日テレの改編説明会で「THE W」終了に言及した編成の人のコメントで、「性別の壁のないダブルインパクトのほうに注力」っていう衝撃的な言い回しがあった。

井口 ああー。ありましたね。

飯塚 「THE W」という賞レースの役目を果たしたので終わります、ならまだわかるけど、「ダブルインパクト」と結びつける必要がない。仮に局としてはそうだったとしても、それを公に言う必要はないし、なんで「ダブルインパクト」が始まるために女性芸人の大会が潰れなきゃいけないのかわからない。“性別の壁”があったから生まれた賞レースに対して「性別の壁のある賞レース」という言い方をするのは変すぎる。

井口 飯塚さんは「THE W」に携わっていましたもんね。

飯塚 いちスタッフとして「それは違うな」と思ったし、ほかの現場のスタッフもこの説明で納得してない人もいると思う。出てくれた人も報われない。

井口 MBSラジオの「漫談王決定戦」は宮下草薙・宮下が漫談王になりましたね。「R-1」に出たり、チャレンジし続けていたことが結果として出てよかった。何かしているほうが健全ですからね。

飯塚 宮下さんは昔から漫談をやっていたんだよね。大会をラジオで聴いたけど、昔話を独自の切り口で展開させていく独特なネタだった。普段の宮下草薙のイメージとは違って、「こういうネタもやるんだ」って思った。あと渡辺銀次さん、ダブルヒガシ大東さんとか実力者が名を連ねる中、藤原花和さんという、スタンダップコメディをやっている北海道の高校生が決勝に出ているのも面白かった。ウーマンラッシュアワーの村本さんとライブをやったりしているらしいんだけど、ちょっと政治批判も入っていて、こういうお笑いを高校生でやる人がいるんだっていうのは新鮮だった。

井口 40歳までの人が出られる大会なんですよね?

飯塚 そう。だから街裏ぴんくさんは出られない。

井口 かわいそうだなあ。どんどん暗くなるじゃないですか。

飯塚 漫談1本でずっとやってきた人が「漫談王」に出られないっていう。

井口 明るくいてほしいですね。大喜利のライブでも、別によかったのに優勝できなかったから「情けない限りです」みたいになっちゃってたみたいなので。

飯塚 「水曜日のダウンタウン」(TBS)の「ザ・スベリドリームマッチ」でも傷ついていた(「2026年9月のお笑い」を参照)。

井口 (にぼしいわし)いわしとぴんくさんには明るくいてほしいですよ。

飯塚 いわしさんとぴんくさんの暗い部分をみなみかわさんだけがどうにか笑いに変えようとしてる(笑)。

井口 なんでそんなことになるんだよ。明るく短くしゃべってくれ! もうそれだけだから。「24時間桃鉄」ではお抹茶だけ別のゲームをやっていてかわいそうだからちょっとイジったら、お抹茶が暗くて「イジメだ!」みたいになっちゃったんですよ。結局、受け方が大事なので、とにかく元気にやってほしいですね。お抹茶よりきしたかの高野に対してのほうが暴言吐いてるわけですから。勘弁してほしいです、暗いのは。

飯塚 「R-1」のエントリー受付もスタートした。絶妙に時期が早いよね。

井口 だから逃しちゃうんですよ、エントリーを。もうちょっと待ってほしい! 年内までは。

■ しゃべるであろう奴がしゃべって帰っていく「まいにち井口」

飯塚 「GURU GURU!」(J-WAVE)でまた「まいにち井口」企画があった。

井口 これは本当になんだかよくわかんないんですよ。もちろんありがたいんですけど、しゃべるであろう奴が来てしゃべっただけなので、新発見でもないと思いますし。だから「まいにち(ダウ90000)上原をやれ」って僕は言ったんですよ。そっちを発掘してくれ、僕が成長してどうするんだよっていう。ただ、かが屋・加賀とかエバースとゆっくり2時間しゃべれたのはよかったですけどね。

飯塚 でも井口くん世代とエバース世代、ダウ90000世代と距離感が近い人ってあんまりいないと思うんだよ。例えば、三四郎・小宮くんとエバース、ともしげさんとダウとかって、接点がない。だから井口くんがこれからもつなぎ役としてやっていくしかない。

井口 もう大変ですよ。や団もともしげさんも赤ちゃん(ネコニスズ舘野)もいて。あらゆる人を僕とみなみかわさんで分担して紹介しているので。

飯塚 ハブ芸人として(笑)。

井口 この間、「アメトーーク!」の収録に貫太(ストレッチーズ高木)がいたんですよ(10月15日放送予定の「芸人矢印トーーク」)。で、「お願いしますね」って言われて(笑)。だんだん、そういう奴の紹介で一緒に出るっていうのばっかりになってきてます。「チャンスの時間」にはなるおさんも出てきましたし。そんなにはうまくいかなかった気がするけど(笑)。

飯塚 なるちゃん……。

■ 増える心理バトル番組

飯塚 テレ朝の「TRADE ROOM」。最近、こういう賞金争奪とか心理戦みたいな番組がめちゃくちゃ増えていて、その全部に相席スタート山添さんが出てる。

井口 一番合うんでしょうね。

飯塚 この手の番組のやり方、ルールの穴、全部わかってると思う。

井口 「GURU GURU!」で会ったときに福留(光帆)さんも「また100万争奪のやつ出てます」って言ってました。女性では福留さん、岡田(紗佳)さんとかがよく出ているイメージです。心理戦枠、お金争奪枠って意外とチャンスかもしれないですね。

飯塚 この手の企画って、「お金のために仲間を裏切る」みたいなことをやる説得力が必要になる。「ああ、盛り上げるためにやってるんだ」と思われたら急に冷めるし難しいんだよね。そんな中でも「TRADE ROOM」はテレビ朝日が海外展開用に作った企画で、ある程度予算をかけて、セットとかも豪華だった。

井口 ポスターもずっとテレ朝に貼ってあって、「なんだこれ?」って毎回思ってました。「高野!?」と思いながら。

飯塚 もうネタバレしちゃうけど、高野さんチームが勝って、賞金の分配をリーダーが決めるんだけど、全部自分のものにして変な空気になっていて(笑)。きっといろいろ考えたと思うんだよ。自分だけちょっと多くするパターンとか。でも中途半端だから、全部自分のものにして一悶着起こしたのかなと。でも柄にもないことしてるから、「急にどうした?」みたいな感じになっていて、それがすごい面白かった(笑)。例えば、お見送り芸人しんいちさんだったら似合っていたのかもしれないけど。

井口 高野っていい奴だから(笑)。

飯塚 そうそう。だから、ぜひ本人から反省を聞きたい(笑)。

■ 「有吉の壁」レギュラー放送終了

井口 ついに「有吉の壁」(日本テレビ)のレギュラー放送が終わった。相当いろんな芸人が救われた番組だと思います。たくさんトレンドも生み出して。これをレギュラーでやっていたと思うと本当にすごいですけどね。めちゃくちゃ大変だから。ネタ考えるのも、スタッフさんの準備も。

飯塚 「有吉の壁」が始まるまでは、ゴールデンでお笑い番組をやれるということを演者もテレビ制作者も諦めかけていたと思う。情報番組とかクイズ番組とかじゃないと無理だと言われていたけど、「できるんだ」ともう1回思えたのはデカい。

井口 ゴールデンでやっているから子供たちも観てて、「『有吉の壁』で観ました」って言われることは多かったから、そういう意味での貢献もすごいですよね。だから、ここからの「キングオブコント」の人はかわいそうですよね。あったほうがうれしいから。

飯塚 芸人として売れたら出たい番組の1つではあったよね。「エンタの神様」(日本テレビ)みたいに、特番としてはずっと続いてほしい。

井口 人気番組だから、営業のときにツカミでやる「『○○』で観た人~?」っていうアンケートに入る数少ない番組でしたから。活躍していたら出られる番組だったので。

飯塚 聞いといて、「僕らその番組に出たことありません」っていうやつね。

井口 「出てません」に使えるくらいの番組がどんどんなくなっていて、さみしいじゃないですか。昔は「レッドカーペット」「エンタの神様」でやっていましたけど、それも全部ないからみんな困ってますよ。

飯塚 番組自体を観てないと成立しないからね。

井口 「出てないですよ」って言われても、だからなんだよっていう(笑)。

飯塚 一番誰が救われただろう? インポッシブル、きつね、パーパーも一時期かなり出ていたよね。

井口 常連組で。

飯塚 ラブレターズも最後の最後でまた出てた。

井口 ジグザグジギーも最後のほう出ていましたね。僕らも一時毎週出させてもらってましたし。朝早くて大変ですけど。

飯塚 大変だろうけど、朝みんなで集まってロケバスで現場に行くのは部活感があっただろうね。

井口 「芸人仕事している」という感じがあるから。

飯塚 収録が木曜だから、マヂラブが毎週早朝に「有吉の壁」の収録に参加して、深夜3時から生放送のラジオまでずっとやっていたから、レギュラーが終わってちょっとだけ楽になるなっていうのはある。

井口 パンサーも、向井さんはこの日だけは帯のラジオを空けてやっていましたからね。パンサーがトリオでこういうのをやっている機会がいよいよなくなっちゃう。

飯塚 菅さんを観られる機会が。

井口 活躍していましたからね。大喜利コーナー強かったし。意外とU字工事さんがずっと出ていたり、そういう面白さもありました。

■ 井口が最近思うこと

井口 最近、見立てが甘い奴が多いなと思って。昔は目標が「売れてテレビに出る」の1つだったからわかりやすかったですけど、今はいろいろあるから目標設定が難しくなっているのかもしれないです。心配になりますね、見立てが甘くて。

飯塚 「見立てが甘い」っていうのはどういうこと?

井口 「どうなりたいの?」って聞いても「テレビに出たいです」って言わないんですよ。「賞レースで決勝行って、ネタで食っていきたいです」とか言うけど、ネタで食っていくって何? 早坂営業ってこと? どういう意味?っていう。ゴニョゴニョ言う奴が多い。僕としてはテレビを目指してほしいし、よしもと以外なんて形がおかしくなって深海魚になるまで、目が飛び出したような魚になるまでがんばるしかないじゃないですか。

飯塚 「テレビに出たくない」っていう人は多くはないと思うし、聞いたら「もちろん出たいです」と言うと思うけど、どの番組にどう出たいというのが想像ついてないんじゃないかな。急に「ロンドンハーツ」(テレビ朝日)とかに出るのは無理じゃん。何かで知られてるとか何かのイメージがないと出られない。じゃあ賞レースで結果を出すのか、別のことで話題になるのか。「ヒルナンデス!」(日本テレビ)に出るのだって、すごい料理ができるとか、サービスエリアにめっちゃ詳しいとか、特技があったらもしかしたら出られるかもしれない。自分はこういうことができるからこの番組に出られるなっていうところまで考えている人はあんまりいないのかなと思う。それがなぜかと考えると、楽しいからだと思う。今の活動が。昔はもっと「今のままではヤバい」という感覚があったんじゃない?

井口 確かに。「ライブなんかやっていたらヤバい」っていう感じでしたからね。

飯塚 仲間とライブに出て、YouTubeとかやりながら生活できてたら楽しいから、「早く脱出しなきゃ」「こんな生活怖い」という感覚がそもそも違う気がする。今は「ライブやって、たまにテレビ出て、このくらいでずっとやっていけたらいいな」という感じの人が多いと思う。

井口 そんなので50歳、60歳までやれるのか。そこがめちゃくちゃ甘いじゃないですか。テレビで知られないと全国回れないし、ウケないし。

飯塚 おそらく35歳頃になって気がつくのかもね。若い才能が好きな人たちに支持されていただけで、別に自分たちのファンじゃなかったんだって。ずっと離れないファンを獲得できるのはほんの一握りだけだと思う。

井口 何度もありましたからね、そんな歴史は。そこではもう取り返しつかないですけど。

飯塚 「いつの間にか終わっちゃってた」っていう瞬間を経験した先輩たちもたくさんいたと思うけど、今はまだ想像ができてない。

井口 昔よりもなんらかで食えるから余計に大丈夫だと思っちゃうんでしょうけど。旬が過ぎてからが勝負ですから。そこからが本当の戦い。

飯塚 そのときに何ができるかとか、その瞬間になるまできっとわからないと思う。

井口 確かに。もう話しません、若手とは! 話しても意味ないから。

■ そのほかいろいろ

□ バチ×バチ

飯塚 「バチ×バチ」(※)が始まる。こういうの、やったほうがいいよね。

※編集部注:「8社対抗ネタバトル『バチ×バチ』」。ワタナベエンターテインメント、タイタン、プロダクション人力舎、マセキ芸能社、サンミュージック、太田プロダクション、松竹芸能、ソニー・ミュージックアーティスツの8事務所によるネタバトルライブ。1st RoundのMCを井口とモグライダー芝が務める。

井口 サッカーのチャンピオンズリーグとか、リーグの1位を決めるだけじゃなく、さらに上を目指せるほうがいいですからね。

飯塚 よしもと以外の事務所は団結しないと。お互いがお互いを知らないのもよくないじゃん。芝さんが今回のライブで若手をたくさん見て、「こいつはこういうキャラなんだ」とわかったら「アメトーーク!」とかで「こいつね……」ってできるし。井口くんが背負っているものを分担して。

井口 芝さんは先輩づきあいのほうが多いから、品川さんとばっかり行ってないで後輩と行ってほしいですね。こっちはおじさんもいっぱい抱えてるので、若手はもう任せます(笑)。

□ 劇団かもめんたる

飯塚 言わずもがなではあるけど、劇団かもめんたるの「ピノキオの元カノ」が面白かった。「う大ワールドでいいよね」に留まらず、さらにギアが1個上がってる感じがした。テーマもAIや差別とか、今の時代に沿ったものが入っていて、かつ自己批判というか私小説的な部分もあって、もちろんシンプルに笑えるし、改めてすごいなって思った。

井口 評価されてほしいですね。

飯塚 「岸田國士戯曲賞」を獲るんじゃないかなって思うくらいすごかった。「岸田國士戯曲賞」のことを何も知らないけど。

□ ニッチェの単独ライブ

飯塚 ニッチェの単独ライブがあって、自分も少し手伝ってたんですけど、いくらSNSで感想を探しても出てこない(笑)。

井口 Xやってない人がいっぱい観に来ているっていう、ある意味健全なんじゃないですか?

飯塚 子育てしながら単独ライブをやる女性コンビはあんまりいないと思う。育児しながらネタ考えるってなかなかしんどいことだとは思うから、大変なことをしているなと思いました。

■ プロフィール

□ 井口浩之(イグチヒロユキ)

1983年5月6日生まれ、岡山県出身。2008年、河本太(コウモトフトシ)とウエストランドを結成。2022年「M-1グランプリ」王者。「ウエストランドのぶちラジ!」をYouTubeなどで配信中。とろサーモン久保田とのレギュラー番組「耳の穴かっぽじって聞け!」(テレビ朝日)は毎週月曜25:55~。テレ朝Podcast「ウエストランド井口と吉住の孤独アジト」は毎週木曜6:00~配信。タイタン所属。

□ 飯塚大悟(イイヅカダイゴ)

1982年4月13日生まれ、新潟県出身。テレビ、ラジオの構成作家。現在の担当番組は「サンドウィッチマン&芦田愛菜の博士ちゃん」「永野&くるまのひっかかりニーチェ」(テレビ朝日)、「水曜日のダウンタウン」「クレイジージャーニー」(TBS)、「ヒルナンデス!」「GoldenSixTONES」(日本テレビ)、「オードリーのオールナイトニッポン」(ニッポン放送)など。大井洋一と出演するポッドキャスト「褒めたいラジオ」(Artistspoken)毎週水曜23:00~配信中。

こういうときはひとまず、
本当に実践した体験者の
口コミを参考にしたいですよね。

わたしが気になっているのはコレ・・・

【賛否両論】意見がいろいろあるのも分かるけど

ちゃんと判断したいので
ネタバレやレビューを読んでると・・・

効果はもちろんだけど、
行き詰った時などメールサポート等は、
すぐに返事があってイイみたい。

サポートが【親切】って
購入者の多くが言ってるみたいだね。

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