戸籍は男性、女性自認の受刑者に「丸刈り」は人権侵害 大阪弁護士会が法務大臣に勧告(ABCニュース)

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出典元:ABCニュース

戸籍上は男性で、性自認が女性の受刑者(50代)が、大阪刑務所に収容された際、髪型を「丸刈り」にされたのは人権侵害であるとして、大阪弁護士会が法務大臣に対して髪型を強制しないよう勧告しました。

 弁護士会によりますと、2018年に大阪刑務所に収容されていた受刑者は、戸籍上の性別は男性ですが、性自認は女性で、睾丸摘出や豊胸の手術を受けていました。

 刑務所は受刑者を「性同一性障害と同様の傾向を有する者」と認定した一方で、髪型については、男性受刑者の規則と同じ、両者とも丸刈りに近い「原型刈り」か「前五分刈り」の2種から選ばせていました。

 受刑者は「原型刈り」を選ばざるを得なかったということです。

 受刑者はこの状況を人権侵害だとして、弁護士会に救済を申し立て、弁護士会は刑務所に聞き取り調査を実施するなどしました。

 弁護士会は「髪型についての自己決定権を侵害している」と判断し、法務大臣に対して、受刑者の意に反して髪型を強制しないよう8日付けで勧告しました。

 大阪弁護士会の高江俊名副会長は11日の会見で「そもそも男女問わず、男性受刑者であっても丸刈りにされることが問題ではないか。規定そのものが人権侵害だと勧告をした」と話しました。

 受刑者の髪型をめぐる勧告や警告は、2023年には少なくとも兵庫県や岐阜県などで3件出されています。

 大阪刑務所は弁護士会の調査に対し「あくまで訓令に基づくものであった。本人が抵抗したことはなかった」と回答していたということです。

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